題名はうろ覚えであるが、確か「本物は誰だ!」とかいうテレビ番組を、昔、楽しく見ていた覚えがある。
三人の人がマントを着て登場する。
その中の一人が例えば本物の手品師で、残りの2人はニセモノ。
回答者は交互に質問をし、その受答えから本物を当てるクイズ番組だ。
回答者全員が、本物はAだと札をあげても、意外にもBが本物であったということも度々あって楽しかった。
昨日19時からのNHKのニュースの中で、自民党総裁候補である安倍、谷垣、麻生の3氏が登場し、司会者の質問に交互に答える番組があったので、「本物は誰だ!」クイズを見る感覚で、本物の首相候補を推理してみた。
安倍氏は米大統領選にならいスーツをバリッと着こなし、赤いネクタイでやる気を印象づけている。
質問に対する答え方も一見自信にあふれているようであるが、言っていることは頼っている人たちが書いた模範解答を読んでいるようで、自分が首相としてどうするのかが伝わってこない。
回答の終わり近くなると、何とかボロを出さずに言いおおせたという気持ちからか習い性の作り笑いが現れていた。
安倍氏のキャッチコピーである「美しい国」の内容は
①教育基本法を改正して礼儀正しい、国(安倍氏)に従順な青少年を育成する。
②集団的自衛権を何が何でも行使できるようにし、積極的に自衛隊を海外に派兵、米国に気に入られる。。
③新憲法を制定する。
④靖国参拝問題は無視する。と言うことらしい。
安倍氏が、美しい国、集団的自衛権、新憲法の制定を作り笑いで口にするのを見て、「ああこの人は軍隊を持ちたいんだ。美しい国とは礼儀正しい国民が素直に戦争に赴く軍国主義国家のことなんだ。」と直感的に悟った。
70%を超える自民党員がこの人を支持しているようだが非常に危険だ。
谷垣氏は日本の台所事情を考えればすぐにでも消費税を10%程度に引き上げざるを得ないが、その分は福祉に充て、国と国民、国民相互が信頼の絆で結びついた国創りを目指したいと言っていた。その話振りは、けれんみがなく好感の持てるものであった。この人こそ本物の政治家と見た。ただ、首相としてはリーダーシップに物足りなさを感じる。
麻生氏は威勢はいいが、言ってることは安倍氏と同じで内容はなく印象は薄い。
麻生氏は安倍氏の引き立て役を買って出て花を添えたのだろう。
以上私の結論では、この3人の中には本物の首相候補すなわち首相にふさわしい人はいない。とは言っても、自民党の人雪崩的支持を受けて、安倍氏が次期首相になってしまうのは最悪のシナリオだ。平和と相互信頼を理念とする首相が出なければ日本の国益は大きく損なわれてしまう。