我が家では昨秋植えたパンジーが今や盛りと咲き誇っている。将に春を待ちわびていっぺんに花々が湧き出たといった趣である。しかし、このパンジーも6月ともなると徒長し、黄ばんでしまう。毎日毎日、花柄をつんで慈しみ育てても、季節の変化は如何ともしがたい。昨年は6月中旬には、夏向きの花ベコニアに植え替えた。そのベコニアも秋の深まりとともに弱り、初霜にやられてしまう。どんなにしても自然環境の中では、そのものの持つ特性、寿命を超えて生き延びることは出来ない。中には個体として強いものはあっても、パンジー、ベコニア等同種との比較においてであって、一人、種を超えて暑い夏を、あるいは厳しい冬を乗り越えるといったことは不可能である。
二大政党制あるいは政権交代を二律背反の問題のようにいう人がいるがそれは適切ではない。政治においてもパンジーとベコニアのたとえのように、外的環境の変化に応じて最も適合する政党が政権を担う必要があるのだ。
小泉首相は9月に辞めその後継が自民党内の誰になるか、誰にするかマスコミが我が事のように煽りたてている。しかし、厳しい政治情勢の中にあって、もはや小泉首相と同種の議員では環境に適応し活き活きとした日本を創り得ないのではないか。
日本が立ち枯れを起こさないように、国民はこの季節の変わり目を敏感に察知し国会と言う花壇の植替えを促すべきだ。