2005年3月1日妻木晩田遺跡を訪ねた。あいにくの雨で展示室だけ見て帰るつもりであったが、事務所の人が長靴と傘を用意するのでここからは見えないが復元現場を見学してくださいと言う。それならと長靴を履いて5分ほど歩くと雪原のかなたに復元された竪穴住居と倉庫が見える。その風景からは弥生人の暮らしを彷彿とさせる迫力を感じた。その頃には空も晴れ渡たった。さらに進み山鼻から見た景色は絶景であった。一段低い山鼻に倉庫2棟が復元されそれらの向こうに淀江・米子の市街地が拡がりそして弓ヶ浜・島根半島の突端まで見える。弥生人はこの風景の中で日々生活していたのだ。弥生人がここに国邑を造り暮らしていた心情がわかる気がした。それとともに弥生人と自分が時を超えて結ばれていると感じた。
それにしても事務所の方々は親切で気持ちが良かった。この遺跡を愛し、この遺跡を多くの人に知ってほしいという皆さんの心根がなせる業と感じた。