人間は死に向かって緩やかな下り坂を降りて行く。介護者は老人と手を携えてどこまでも降りていってしまって、気づいてみたら地上への道が分からなくなってしまうのだろうか。
長寿の代償が”うつ”であるとしたら、人生はあまりに過酷だ。
(共同通信) - 5月31日17時33分更新
家族介護4人に1人がうつ 65歳以上3割「死にたい」
高齢者などの介護をしている家族の4人に1人が軽度以上のうつ状態にあることが、厚生労働省研究班の調査で分かった。介護者が65歳以上の「老老介護」では、介護者の3割以上が「死にたいと思うことがある」と回答、体の不調を感じている人も5-6割に上り、介護負担の心身への影響の大きさがあらためて裏付けられた。
調査は昨年6月、民間の在宅介護を利用している家族を対象に実施、8486人が回答した。
軽度以上のうつ状態だった人は65-74歳が最も多く27%、次いで35-44歳の26%。最も低いのは34歳以下の20%だった。